半世紀、撮り続けた富士山 河野さんが写真集

初の写真集「パワースポット富士山 神宿る山」を手にする河野満さん
半世紀にわたり富士山を撮り続ける諏訪市中洲の河野満さん(76)が、自身初となる写真集「パワースポット富士山 神宿る山」を鳥影社から出版した。雲、光、月…。それらと霊峰・富士が織り成す一瞬の風景を捉え、表紙カバーを含めえりすぐりの43枚を収録している。インターネット通販大手のアマゾンで予約販売が始まっているほか、今月半ばから全国の書店に並ぶ。
諏訪地方の写真クラブ「フォト写遊」で講師を務める河野さん。セイコーエプソン勤務時代から休日に山梨県や静岡県に出掛け、富士山がある風景を切り取っている。富士山写真大賞(河口湖美術館主催)で複数回入選。世界文化遺産への登録を記念し、日本橋三越本店で開催された「富士山を描く名画展」にも、山頂からの日の出の瞬間を収めた「光彩」が出品された。
今回の写真集は富士山写真の集大成の位置付けで、「きれいな富士より、印象的な富士、神秘的な富士の写真を集めた」という。最高峰の剣ケ峰と重なる満月は600ミリの望遠レンズで捉えた1枚。朝霧が立ち込める精進湖には朝日が差し込んで幻想的な雰囲気を引き立てる。地元の霧ケ峰や高ボッチから撮影した写真も収録している。
A4判変形、フルカラー70ページ。1800円(税別)。河野さんは「富士山に近づくとパワーを感じる。霊峰・富士の荘厳かつ雄大な姿から、私自身、元気をいただいた。パワフルな富士山の写真を見た方々が元気になってくれたらうれしい」と話している。
今後、諏訪湖や霧ケ峰、八島ケ原湿原など、地元の風景を収めた写真集も発刊したいという。