2023年11月5日付
確認作業の大切さ。現代社会では、昔よりも連絡手段が格段に増えた。昭和時代は、手紙や電話、ファクスぐらいだったが今は、LINE(ライン)やメールなどのSNSも利用できる▼都合が良い時に見て確認してもらえる。相手の状況を考慮して連絡するより、こちらの都合で連絡できる利点がある。しかし、機械任せでは完璧とは言えない落とし穴がある。機器の不調だったり、送ったつもりで連絡が届いていなかったり。予期せぬことはいつの時代にも起こりうる▼人間が機械を上手に使いこなし、人為的ミスが起こらないように機械に補完してもらう。逆に、機械に任せっぱなしではなく人間が五感を働かせて確認する。こうした相乗効果が大切なのは誰しもが思うところだ▼諏訪市が先月末から、公立保育園で保育所支援アプリを導入した。登園や降園の記録、欠席や遅刻の連絡をデジタル化する取り組みという。保護者からは、確実な登園管理が子どもの安全につながるとの評価する声があった。保育園長は「出欠が確実に把握でき、書類の処理にかかっていた時間が短縮される」と歓迎した▼今後、ICT(情報通信技術)の利活用は教育、医療、介護、防災などあらゆる分野で進むだろう。最先端技術の良さを生かしつつ、人間の知恵や経験を生かしていく。技術革新が急速に進んでも、最も重要なのは人間の頭脳であることは論をまたない。