諏訪信仰の映画撮影 茅野市泉野の「穴倉」で

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茅野市泉野の穴倉で行われた撮影。リハーサルでは笑顔も見られた

諏訪信仰をテーマにした映画「鹿の国」の撮影が4日、茅野市泉野にあるかやぶき屋根の農閑期の作業小屋「穴倉」で行われた。民俗映画などを手掛けるヴィジュアルフォークロア(東京)が、大昔調査会、スワミニズムの全面的なバックアップで進めている作品で、豊作や豊穣を祈る「芸能」の場面を撮影。同社代表で伊那市出身の北村皆雄監督が指揮を取り、両団体のメンバーも出演者として協力した。

撮影は中世の酷寒期に、3カ月間、諏訪大社上社前宮の重要な神事が行われたという竪穴の「御室」に見立てて行われた。長年、諏訪信仰の研究を行う北村監督は「神事というと堅苦しいイメージだが、一緒に行われた芸能は楽しい内容で豊作や豊穣を祈願していた。そんな様子を再現したい」と話していた。

穴倉の中には、「神長官」「五官祝」役の男性や「神使」役の子ども、太鼓や篠笛の奏者ら10人余りが入り、いろり(小道具)を囲んで、「諏訪二十番舞」が行われた。映画は来年3月完成予定。

立ち会った、穴倉運営委員会の平澤治さんは「テレビ局の撮影を受けたことはあるが映画で使われるのは初めて。どんな内容か楽しみ」と話し、「穴倉では12月から、本来のわら細工や布草履作りが始まるので、気軽に来てほしい」と話していた。

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