地蜂の巣ずっしり 伊那の愛好会コンテスト

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2回目の優勝を果たした埋橋章さん(右から2人目)ら上位入賞の皆さん

伊那市地蜂愛好会(山口政幸会長)は5日、会員が育てた地蜂(クロスズメバチ)の巣の重さを競う「第26回巣コンテスト」を同市西箕輪のみはらしファームで開いた。市内外の会員27人から39点の出品があり、計量の結果、同市御園の埋橋章さん(74)が4.73キロで6年ぶり2回目の優勝を果たした。

会員たちは採取した巣を夏から大切に育て、コンテストに出品。天候の不順やキイロスズメバチの大発生などで低調だった昨年に比べて、全体的に例年並み程度に回復したが、山口会長(74)は「猛暑もあり、会員によって明暗が分かれる結果にもなった」と振り返った。

このような状況下の中で、半世紀に及ぶ地蜂歴の埋橋さんが採取した巣は直径10センチほどから順調に育ち、「かつてない過去一番の出来」に仕上がった。

標高約1000メートルの市内の山中で飼育。今年は天然の餌となる昆虫なども多かったことに加え、新鮮な鶏肉を2日に1度は与え、熊対策も徹底するなど、きめ細かな対応が最高の結果を生んだ。「蜂が育っていくのが何よりの楽しみ。これからも頑張りたい」と喜びを語った。

愛好会の会員は現在45人で、平均年齢は70歳を上回る。コンテストの後は出品された一部の巣の販売も行うなどして会場は多くの人でにぎわい、山口会長は「地域の大切な食文化として、新しい会員も増やしながら伝えていきたい」と話した。

上位の結果は次の通り。

1、埋橋章4.73キロ 2、伊藤祐一4.63キロ 3、林鶴良3.89キロ 4、山口政幸3.45キロ=以上伊那市 5、三沢功(南箕輪村)3.32キロ 6、芦部修(駒ケ根市)3.30キロ 7、大川勝徳(伊那市)3.27キロ 8、松本徹(箕輪町)2.95キロ

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