2教科多角的に 伊那市2高校「横断型授業」

LINEで送る
Pocket

伊那弥生ケ丘高の3年生を教える伊那北高の倉石教諭

伊那弥生ケ丘高校(伊那市)の授業に伊那北高校(同)の教員が参加して合同で教える、教科と学校をまたいだ横断型授業が6日、伊那弥生ケ丘高であった。3年の英語で扱う昆虫に関する文章を題材に伊那北高の理科教諭が生態などを解説。生徒たちは他校の授業を体験しながら、二つの教科を多角的に学び、発見や疑問の解消につなげた。

教科学習の中で生徒たちが疑問点を掘り下げて考え、探究的な学びに生かす試みとして、両校が連携して実施。2028年度の両校統合を見据え、さまざまな変化への対応を模索する狙いもある。

伊那北高からは理科担当の倉石典広教諭が参加。3年生196人を対象に5回に分けて授業を行った。まず伊那弥生ケ丘高英語科主任の竹松ゆかり教諭らの指導でミツバチの自己防衛などを紹介した英語のテキスト内容を確認。引き続き、倉石教諭が「熱殺蜂球」というニホンミツバチが大群でスズメバチを取り囲んで高温状態をつくり出す防衛行動を説明した。蜂の種類と特徴、英語表記なども紹介した。

倉石教諭は生物の調査研究などの経験を交えながら、物事をよく観察し、疑問点を自分で考えてみて、さらに他者と共有する大切さを指摘。生徒からは「とても新鮮で良い経験になった。他の学校や学年で取り入れても良いと思う」などの声が聞かれた。

「いろいろな生徒のいろいろな反応を見るのは楽しく、互いの勉強にもなる」と倉石教諭。竹松教諭は「子どもたちが探究的に学ぶ中で、疑問について立ち止まって考える時間をつくりたい。学校をまたいで先生が持つ知識や技能を持ち寄ることが大切」と話していた。

おすすめ情報

PAGE TOP