昭和の風景版画 岡谷美術考古館で増沢荘一郎展

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岡谷市中央町の市立岡谷美術考古館で10日から、収蔵作品展Ⅲ「増沢荘一郎が遺した昭和の情景~信州の風景・暮らし・祭り」が始まった。同市出身の増沢荘一郎さん(1914~85年)は長年、小学校教諭として版画教育に力を注いだ。1980年の諏訪大社御柱祭をテーマに制作した「木落し」や「建御柱」、昭和の時代の風景や暮らしを描いた30点を展示している。

岡谷は信州の版画活動の原動力となった童画家・武井武雄ら創設の「双燈社版画部会」が誕生した地で、増沢さんも入会し武井に師事した。根気や表現力を培い、ものづくりの喜びを深く味わえる版画教育の重要さを認識し、小学校で精力的に実践。現在まで受け継がれる岡谷の版画教育の礎を築いた。

作品は信州各地の風景、昭和の時代の生活のようす、御柱祭を中心とした諏訪地方の祭り、諏訪湖の四季などテーマ別に展示。祭りでは、80年の諏訪大社御柱祭に関連した木版多色刷りの「木落し」「建御柱」「長持」、風景では「諏訪湖十二ヶ月」と題し、蚕糸公園や横河川、高島城などを描いた12枚セットの単色の木版などが並ぶ。構図は酷似しながらも、一方は単色、もう一方は色刷りで仕上げた2作品を並べ、魅力を比較できる展示もある。

同館では「素朴で温かい画風が魅力の一つ。見る人それぞれの心にある懐かしい昭和の風景、生活を重ねながら鑑賞してもらえたら」。また「単色のシンプルさと多色刷りのきれいさなど、技法の妙も楽しんでほしい」と呼び掛けている。

5月8日まで。水曜と祝日の翌日は休館。入館料は高校生以上350円、小中学生150円。問い合わせは同館(電話0266・22・5854)へ。

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