上農野球部 南箕輪の3保育園で打撃手ほどき

園児たちにボールをトスし、バッティングを体験してもらう上伊那農業高校の野球部員=南箕輪村西部保育園
上伊那農業高校(南箕輪村)野球部は10日、西部、北部、南原の村内3保育園を訪問して交流活動を行った。園児にバッティングの手ほどきをするなどして野球の楽しさを体験してもらった。部員たちも教える立場を通じ、熱心に打ち込む園児の姿から初心に立ち戻っていた。
保育園との交流は初めてで、部員たちは役割分担や交流内容を保育園側とも相談しながら事前に計画。20人の部員やマネジャーが各園に分かれて交流に臨んだ。
西部保育園には6人が訪問。ラジオ体操やリズム運動、鬼ごっこで触れ合いを深めた後、トスバッティングを体験してもらった。園児はスポンジのボールを部員にトスしてもらい、プラスチックのバットを思いきりスイング。打撃の構えなども教わり、うまく打ち返すと喜びの歓声を上げた。
時間を忘れて没頭した園児たちは「お父さんやお兄ちゃんと時々野球するけど、きょうは教えてもらって楽しかった」「初めてだったけど、またやってみたい」と笑顔を見せていた。
打つ瞬間の楽しさを覚えることで、野球を知ってもらおうと取り組んだ投手で主将の中村文駿さん。子どもたちの笑顔に「野球を楽しみ、そして全力で取り組むことを改めて学ばせてもらった」と話した。
三村直輝監督(27)は、幼いうちから野球に親しんでもらうことで、競技人口の拡大につながることを期待しながら「(日々の練習など)つらいこともあるが、こうした交流を通して部員たちにも忘れかけていた野球本来の楽しさを思い出してもらえれば」と手応えを感じていた。