スマートIC説明会 有賀区内着工は「来年」

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有賀公民館で開かれた区民説明会

諏訪市、岡谷市境の中央道諏訪湖サービスエリアに整備される諏訪湖スマートインターチェンジ(IC)事業を巡り、県諏訪建設事務所は9日夜に開いた有賀区民説明会で、同区内を通る新設県道の第2工区について「令和6(2024)年度には工事に着手したい」と述べ、有賀峠と諏訪湖を結ぶ新設県道の早期完成に意欲を示した。開通時期は地質調査や橋梁設計の結果を踏まえて判断し、区民に説明するとした。

新設県道は、岡谷市小坂区の県道岡谷茅野線と諏訪市有賀区の県道諏訪辰野線(有賀峠)を結ぶ約2・4キロ。工事はスマートICの供用開始に向けて、岡谷市側の1工区(約1・4キロ)で先行しており、諏訪市側の2工区(約1キロ)については1工区完成後に着工するとされていた。

諏訪建設事務所の説明だと、県は今年度、2工区の地質調査や測量、江音寺近くに建設する橋梁の設計に着手する。工事は1工区側から始め、スマートIC上り線のアクセス道路と新設県道の交差点付近から進めていく計画。完成時期や事業費は設計作業などを経て明らかになるとして、明言を避けた。

諏訪建設事務所の胡桃敏成所長は「新しい絵(設計図)ができたり、地質が分かったりした段階で、ここに来て説明会をする。見通しが出るまでお待ちいただきたい」と語り、理解と協力を求めた。

説明会は、脆弱地質の対策工事で開通予定が2025年夏ごろに延期されることを伝えるため、諏訪市と県が開き、同区の対策委員や地権者ら約30人が出席した。出席者からは工期延長に伴う生活道路の安全対策を求める意見が出た。新設県道2工区の完成時期を尋ねる発言も目立った。

有賀区対策委員会の宮下和昭委員長(78)は「土の中のことは施工してみないと分からない。是正しながら確実な工事をしてほしい」とした上で、「新設県道2工区が完成すると、有賀区内の交通量が減り生活道路の安全面が高まる。工事が始まると聞いて安心した」と述べた。

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