「恩送りチケット」 伊那まちBASEが導入

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「恩送りチケット」をPRする伊那まちBASEの関係者

伊那市荒井の交流拠点施設「伊那まちBASE」は、誰かのために飲食代を先払いする「恩送りチケット」を導入した。オープン2周年を機に始めた取り組みで、同施設で提供する「恩送りカレー」のチケットを一食700円で販売。購入者がチケットを施設内に掲示することで、子どもたちや支援が必要な人たちが自由に使用することができる。運営するNPO法人伊那まちBASE(太田明良理事長)は「恩を受けた人が恩を送る側に。未来のために恩送りしていく地域になれば」と期待している。

飲食店利用者が誰かのために食事代を前払いする「恩送り(ペイフォワード)」の取り組みは、福島県で活動するNPO法人「チームふくしま」(半田真仁理事長)が展開し、県外にも広がっている事業。賛同者に「お互い様チケット」を販売し、必要とする人に提供することで互いに恩を送り合う地域づくりを推進している。

伊那まちBASEでの導入は今年5月、半田理事長が同施設に偶然立ち寄ったのがきっかけ。関係者が福島県内での活動に関心を持ち、伊那市でも「恩送り」の取り組みを始めることにした。

平澤正貴副理事長(50)は「恩送りは個人が分かりやすく社会に貢献できるシステム」と指摘。取り組みを通じて「困った人がいたら当たり前に助けることができるよう、社会を良くするきっかけになれば」と期待している。

材料に伊那市産アカマツの炭を使用した「恩送りカレー」

提供するカレーは2周年に合わせて新たに開発した。伊那市産アカマツの炭を粉末にして加えており、全体的に黒っぽい色が特徴。関係者によるとマツの炭は「優れた吸着力があり、腸内の老廃物や化学物質などを体外に排出するデトックス効果が期待できる」といい、松の実をトッピングして提供している。

チケットは同施設のレジで販売。任意で名前や使用する人へのメッセージを記入することができ、専用のボードに掲示する。このほか同施設では18日まで「2周年感謝ウイーク」と銘打ったイベントを展開。工作やプログラミングなどの教室、人形劇など楽しい催しを行っている。

問い合わせは伊那まちBASE(電話0265・78・7001)へ。

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