ニュース回顧 諏訪東京理科大学が公立化へ

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公立化を確認した基本協定書の調印式。大学の生き残りを懸けた地域間競走はすでに始まっている=8月24日

公立化を確認した基本協定書の調印式。大学の生き残りを懸けた地域間競走はすでに始まっている=8月24日

諏訪6市町村長と学校法人東京理科大理事長が8月24日、「諏訪東京理科大学の公立化に関する基本協定書」に調印し、私学として運営されている諏訪東京理科大(茅野市)を公立大学法人化する方針が正式に決まった。諏訪広域連合長と県知事(代理)が立会人を務めた。

入学者の定員割れが続く諏訪東京理科大の存続と発展には公立化が必要として、東京理科大(東京)が茅野市に検討協議を求めたのは昨年9月28日。両者が事務局を担う形で、県と諏訪5市町村を加えた公立化等検討協議会を7回、有識者会議を3回開き、協定書の調印にこぎつけた。

協定書には大学の設置者を東京理科大から公立大学法人に変更し、6市町村が新設する一部事務組合を法人の設立団体とすることを明記。経営情報学部を工学部に統合し、工学系の単科大として2018年4月に開設するとした。入学定員は同数の300人。

東京理科大とは公立化後も「姉妹校」の協定を締結し、教育・研究面での連携を継続する。新公立大を「急速に発達する科学技術とグローバル化社会に対応して自ら将来を開拓できる人材育成、新産業創出、地域産業・文化振興、地方創生の拠点」にすることも確認した。

その後、新公立大の名称が「公立諏訪東京理科大学」に決まり、来年4月設立予定の一部事務組合規約案が12月の6市町村議会で可決された。公立化を見据え、大手予備校の10月模試では志願者が倍増したという。

公立化の準備が進む一方で、来年4月の公立化を目指す長野大(上田市)が19年度をめどに「理工系学部」を新設する構想が浮上。信州大(長野市)、諏訪東京理科大(茅野市)に続く工学系の大学になるのか「現段階では分からない」(茅野市大学準備室)が、警戒感が広がっている。

少子化で大学間の学生獲得競争が激化する中、茅野市の柳平千代一市長は「他地域にはない地元企業との連携をいち早く確立したい」と話す。若者を呼び込む大学や地域の”発信力”も試されている。

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