茅野の島立さん 丹精込めて正月飾り製作

正月飾りの製作に打ち込む島立さん
茅野市北山の島立雄幸さん(83)が正月飾りやしめ縄の製作に精を出している。正月飾りを作るようになり、65年になる大ベテランで、今年は400個ほどの注文を受けている。すべて手作りで、自ら栽培したわらを使い、丹精込めて仕上げている。
収穫作業を終えてから、年末を迎えるまでのこの時期に正月飾りを製作していた父親から教わり、高校3年生の頃から作るようになった。当時は近所にも作る人はいたが、年々減り、それとともに「島立さん、頼むわ」という依頼が少しずつ増えるようになった。
使うわらはコシヒカリなどの一般的な稲に比べ、茎が長い品種。9月に収穫した後、はぜに掛けて天日干しした。ぬれると色が悪くなるため、ブルーシートで覆うなどして品質確保に努めてきた。
製作は10月下旬ごろ始まり、予約分はほぼ作り終えた。今後は各地の神社に飾るしめ縄づくりに取り組む。島立さんは「新しい年がいい年になるようにと毎年願いを込めて作っている」と話していた。