2023年11月19日付

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車の安全性能の向上や、交通安全協会など関係者の努力によって交通事故の死者は近年、減少傾向にある。県警によると今年の県内の死者数は16日現在32人。前年同期比で10人減少している。だが、事故件数そのものは前年よりも200件以上増加している▼日本自動車連盟(JAF)は、信号機のない横断歩道における歩行者優先について実態調査結果を公開した。調査は各都道府県で2カ所、全国94カ所で車両約7000台を対象に実施。歩行者が渡ろうとしている場面で一時停止した車は45.1%だった。前年調査より5.3ポイント増加し、過去最高になった。ちなみに長野県は全国1位の84.4%▼年々停止率は上昇しているが、まだ半数以上の車が停止していないと考えた方がいいと思う。長野県の数字は、他県と比べて優秀ではあるが、横断歩道の脇に歩行者がいても通り過ぎる車を見かける人も多いのではないだろうか▼逆に、横断歩道で道路の反対側に渡ろうとする意思表示があいまいな歩行者を見かける時もたまにある。横断するだろうと思って停止したら、そのまま同じ方向に歩いて行ってしまったり、渡らなかったり▼しかし、当然ながら交通弱者は歩行者である。たとえ空振りになっても横断歩道近くで歩行者を見かけたら必ず停止する。時間と心にゆとりを持って、思いやりのある運転を心がけたい。それが事故防止につながると信じて。

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