”糸都岡谷”学んで シルクカードゲーム披露

開発中の「岡谷シルクカードゲーム(仮称)」を披露する慶応大の藤田教授(前列中央)
今年7月に岡谷絹工房(岡谷市中央町)2階に研究室を開設した慶応義塾大学藤田康範研究室は18日、岡谷絹工房のイベント「アトリエOPEN DAY」に合わせて、開発中の「岡谷シルクカードゲーム(仮称)」を初披露した。19日まで「研究室オープンデー」として誰でも体験できる。
カードゲームは、”糸都岡谷”と言われ、日本の産業革命発祥の地としての岡谷の歴史を遊びながら学んでもらおう―と開発している。カードはトランプサイズの56枚に4種類の「生糸」「繭」「綿糸」「綿花」のイラストが描かれており、ポーカーのように5枚の手札の中から不要なカードを交換し、完成させて得点を競う。
完成させるためには「工女」「畑」など生糸や綿糸の生産に欠かせないカードも必要。中には「第1次世界大戦」「世界金融恐慌」など希少なカードもあり、世界経済の変化も体感できる。
今回の体験会で来場者の感想などを反映させ、来年春には完成させる予定。市内での販売や教育施設への配布も視野に入れている。
同大3年で藤田研究室の吉田起樹さん(21)は「小学生に体験してもらい『楽しかった』と言ってもらえてうれしかった。シルクカードゲームが広く認知され、全国的に広がれば」と期待。藤田教授は「ゲーム性とリアリティーを両立させるのが難しかった。ゲームを通じて岡谷や日本の製糸産業の歴史を学んでほしい」と話している。
19日は午前9時~午後4時に絹工房2階の藤田研究室で体験できる。