飯島町長に唐澤氏 下平氏退け初当選

支援者や家族と共に万歳で初当選の喜びを分かち合う唐澤隆氏=19日午後9時39分
任期満了に伴う飯島町長選は19日投開票され、新人で前町副町長の唐澤隆氏(66)=無所属、田切北河原=が、現職で2期目の下平洋一氏(72)=無所属、飯島岩間=を1582票差で破り、初当選した。有権者は豊富な行政経験などをアピールし、「人を真ん中に ワンチームで」をキャッチフレーズに掲げた唐澤氏に、次の4年間のかじ取り役を託した。投票率は71.20%で、選挙戦となった2015年を3.92ポイント下回った。
8年ぶりの選挙戦。行政運営の方法などを通して町政の変革を訴えた唐澤氏と、2期8年間の実績などを基に3選を目指した下平氏の一騎打ちとなった。少子高齢化が進む中で、人口維持や福祉充実など将来に向けた持続可能な地域づくりの方向性について、刷新か継続かが問われた。
町職員を経て、15年から1期4年間、下平町長の下で副町長を務めた唐澤氏。現町政は、住民の意見を聞いて取り組む姿勢が弱いとして、7月中旬に立候補を表明した。副町長時代を含む41年間の行政経験を基に、「人と人、心と心をつなぎ、人を真ん中に置いた町政を目指す」とした。
同年生や元町職員、元町長らの支援を受け、町内4地区に設けた後援会組織を軸に草の根運動を展開。選挙が始まると医療・福祉や子育て支援などに向けた政策を強調し、幅広く支持の拡大を図った。
民間出身の下平氏は、6月中旬に出馬を表明。「民間感覚で、ワクワクする飯島町の総仕上げ!」を旗印に、2期8年間の実績・経験を強調しながら、コンパクトシティーの充実や子育て支援などを訴えたが、及ばなかった。