2023年11月21日付

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小学生が集会でパソコンのプレゼンテーションソフトを使いこなして何かを発表していて驚いたのが十数年前だったか。OHP(オーバーヘッドプロジェクター)は使われなくなっているのだろうか▼学校で教えることはどんどん新しくなる。昨年の4月から高校では「情報Ⅰ」という科目が必修になり、大学受験の共通テストにも採用されるというので、どんなことを教えているのだろうかと学習指導要領を見てみた▼「情報に関する科学的な見方・考え方を働かせ、情報技術を活用して問題の発見・解決を行う学習活動を通して」、「情報と情報技術を適切かつ効果的に活用し、情報社会に主体的に参画するための資質・能力」の育成が目標という▼情報に関する法規や制度、モラルなどの学習から始まるが、肝は「コンピュータでの情報の内部表現と計算に関する限界について理解する」「目的に応じたアルゴリズムを考え適切な方法で表現し、プログラミングによりコンピュータや情報通信ネットワークを活用」の辺りに思える▼素人目にはずいぶん専門的な領域の内容に感じられるが、何もこの授業で技術者を育成しようというわけではないだろう。技術者でなくとも、デジタル技術で実現したいことを的確に技術者に伝えることができるよう、コンピューターに何ができて何ができないのか―という共通言語を獲得してほしいということだと捉えた。

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