ママの悩み緩和 長谷の道の駅に簡易授乳室

日本道路建設業協会が道の駅「南アルプスむら長谷」に寄贈した簡易設置型授乳室
日本道路建設業協会は20日、段ボール製の簡易設置型授乳室を伊那市長谷の道の駅「南アルプスむら長谷」に贈った。国土交通省が全国の道の駅で推進するベビーコーナーの設置を支援する取り組みで、県内では初の寄贈。同協会の西田義則会長らが現地を訪れ、白鳥孝市長に贈呈書を手渡した。
道の駅の「地域センター化」を目指す国交省は、全国の道の駅のベビーコーナー設置率を2025年度までに50%以上とする目標を掲げている。同協会ではこの目標を達成するため、今年度から3年間にわたり計150カ所の道の駅に授乳室と授乳チェアのセットを贈る計画。初年度は50カ所への寄贈を予定しており、県内では「南アルプスむら長谷」を含む2カ所に届ける。
授乳室は高さと奥行き約2メートル、幅約1メートル、重さ約20キロ。内部に授乳用チェアを備え、入り口には施錠できる扉が設置されている。軽量で移設も容易なことから、災害発生時の活用も期待される。
同道の駅で開いた贈呈式で、西田会長は「子育てママのお出掛け時の授乳の悩みを緩和し、道の駅の地域センター化への一助となれば」と期待。白鳥市長は「山の中の道の駅だが多くの皆さんが利用している。授乳室があれば利用される方も安心」とし、心遣いに感謝した。会場では長谷保育園の年中、年長園児11人が歓迎の歌を披露した。
同道の駅を運営する管理組合では、授乳室を施設内の売店付近に設置する方針。ベビーベッドも併設し、今月中にも活用を始める。