諏訪の双子の姉妹 エクステで「美容福祉」

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美容福祉に力を入れる美容師の髙水間千春さん(左)と介護福祉士の河西千秋さんの双子の姉妹。地域の女性を笑顔にしたいと今月から「増毛エクステ」を始めている=カットハウス髪すわ

諏訪市の双子の姉妹で、美容師の髙水間千春さんと介護福祉士の河西千秋さんが「美容福祉」の取り組みを始めている。それぞれの仕事の中で高齢利用者から多くの外見の悩みを聞き、千春さん夫婦が経営するJR上諏訪駅前の美容室で今月から、髪の気になる部分を自然にボリュームアップする女性向けの「増毛エクステ」を始めた。「笑顔と元気を届けたい」として、今後は福祉ネイルやアロママッサージなども取り入れたいと意欲的だ。

◆美容師と介護福祉士

姉妹はともに進学・就職でいったん地元を離れ、自然豊かな古里で子育てがしたいと帰郷した。都内の美容室で働いていた千春さんは2014年、上諏訪駅前で「カットハウス髪すわ」を開業。千秋さんは子育てがひと段落したのを機に介護福祉士の資格を取得し、訪問介護やデイサービスの仕事に就いた。

古里で仕事をする中で2人がともに感じたのは、一人暮らしや認知症の高齢者が格段に増えたこと。美容師と介護福祉士││。自分たちの仕事や経験からできることとして化粧品会社に依頼し、認知症の予防・改善に効果があるとされるアロマのヘアオイルを昨年商品化した。

◆高齢利用者から髪の悩み聞く

増毛エクステはそれに続く美容福祉関係の取り組み。千春さんは髪に悩む女性が多いことを実感し、千秋さんはデイサービスの仕事の中でニーズが多いことを知った。髪の毛に人工毛を結び付けてボリュームアップを図る技術。東京から講師を招いて知識と技術を習得し、美容室定休日の月曜日に女性限定・事前予約制で施術を始めた。

美容福祉という趣旨を踏まえ、400本の施術で6000円など価格を抑える。千秋さんの自宅を改装し、美容福祉関係により力を入れることも検討している。

千秋さんは4月、祖母の介護のためデイサービスの仕事を退職。「9月末に95歳で亡くなりましたが、私がネイルをしてあげるとすごく喜んでくれて…」と話す。「悩みがなくなれば、外出したくなり人に会いたくなると思う。生き生きと過ごすことに貢献できたら」と千春さん。古里の多くの女性に笑顔を届けることが姉妹の新たな目標になっている。

増毛エクステはカウンセリングをした上で施術する。問い合わせは河西千秋さん(電話090・9359・5485)へ。

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