2023年11月29日付

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「万博って何?」。立ち寄った商業施設の休憩スペースで母親に尋ねる幼児。壁面に設置されたテレビからは2025年大阪・関西万博に関するニュース映像が流れていた。返答に窮し、考えを巡らす母親。どんな言葉で説明するのか、聞き耳を立てずにはいられなかった▼国際博覧会条約では「公衆の教育」を主たる目的に掲げている万国博覧会。さまざまな国の人に新しい文化や技術を紹介し、将来の展望を示す催しと定義している。日本での初開催は1970年の大阪万博。月の石を展示したアメリカ館などの人気パビリオンには連日長蛇の列ができ、6カ月の開催期間中に約6421万人が来場したとされる▼万博の中でも特に大規模で、総合的なテーマを扱う一般博の国内誘致は55年ぶり。高度経済成長の象徴といわれる大阪万博を経験した世代の中には、再びその熱狂を期待する人も多いだろう▼膨大な国費投入が問題視されている大阪・関西万博。費用対効果だけでなく、万博の意義自体が問われているように感じる。情報通信技術の発達やグローバル化により「地球が狭くなった」と言われる時代。どんな万博像を描くことができるだろうか▼前述の母親の答えは「世界中の人が集まって仲良しになるお祭り」。青臭い理想かもしれないが、それを実現できれば素晴らしい。経済効果を含め、やるからには意義ある万博を目指してもらいたい。

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