芦部信喜の功績学ぶ 生誕100年記念講演

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芦部信喜の資料について説明する岩崎靖さん

駒ケ根市は3日、同市出身で戦後の日本を代表する憲法学者、芦部信喜(1923―99年)の生誕100年記念講演会を市内で開いた。芦部が卒業した旧制伊那中学校(現伊那北高校)同窓会の岩崎靖事務局長と、元最高裁判所判事の那須弘平弁護士が講演。約150人が参加し、芦部の功績を改めて学んだ。

芦部は旧赤穂村(現駒ケ根市)生まれ。旧制松本高校(現信大)を経て、東京帝国大学(現東大)法学部に入学。太平洋戦争に陸軍兵として出征、復員後、再び同法学部で学び、憲法における統治機構の原理や人権保障の在り方を理論的に考察した。後に東大教授や学部長も務めた。

「伊那春秋第4号」

講演で岩崎さんは、同窓会が所有する芦部の関連資料のうち、東大復学直後の23歳で発表しながらも原本が発見できずに「幻の論考」とされた「新憲法とわれらの覚悟」について説明。論考を載せた所在不明の冊子「伊那春秋第4号」が、駒ケ根市の郷土史家下島大輔さん宅で保管されていた経緯を伝え、「法学者の高見勝利氏は、この論考を『芦部憲法学の起点となる宣明』と表現する。非常に貴重な一冊」と語った。

その上で、下島さんが同窓会に贈った伊那春秋第4号について、後に雑誌で取り上げられた状況を説明し、「同窓会は芦部先生の論考を世に出す使命を果たした。冊子は年内に駒ケ根市へ寄贈させていただく。市の宝にしてほしい」と述べた。

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