2016年12月29日付

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人気児童書「かいけつゾロリ」シリーズ(ポプラ社)の作者、原ゆたかさん(63)に話を聞く機会を得た。改めて感じたのは、想像力あるいは創造力というのはやっぱり子どものころから育まれていくということ▼父親が転勤族で子ども時代を熊本や東京、兵庫、名古屋で過ごした原さんは、東京・赤羽にいた小学校時代、「本当によく遊んだ」と懐かしむ。5、6年生の時には友だちと8ミリフィルムで怪獣映画を作っていたという。怪獣は粘土工作。「小遣いの範囲でどうすればできるか工夫したことが、ゾロリに生かされている」と話す▼同シリーズは、今月刊行された「かいけつゾロリの王子さまになるほうほう」で60巻、ゾロリが誕生して今年で30年になる。多くの小学生に支持されてきた証しだ。岡谷市の書店で行われたサイン会でも、満面の笑みを浮かべる子どもたちの表情が印象的だった▼自身の経験から原さんは、「今の子が支持しているものは正しいのではないか」という。大人は自分の価値観を子どもに押し付けがちだ。「ゲームはダメで本はいい」のではなく、「ゲームも面白いけど、本も面白いというフェアな関係を」と願う▼子どもたちの将来の希望に、動画サイトで独自映像を公開する「ユーチューバー」が入る時代。否定はしないけれど、もろ手を挙げて肯定もできないと思う自分は、時代を読めない大人なのかと考えてしまう。

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