2023年12月7日付

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亜細亜大学や拓殖大学で野球部監督を務め、侍ジャパンの井端弘和監督ら多くの教え子を球界に送り出した内田俊雄さんの講話を聞く機会をいただいた。参加者は小中学校の教員が多く、校長、教頭から学校で野球部監督を務める中堅、若手の先生まで。少人数で内田さんとの距離感は近く、元高校球児の先生の視線は特に熱かった▼話題はU18日本代表を初の世界一に導いた馬淵史郎監督への評価から始まり、選手をよく見て気に掛ける大切さ、チームワークの重要性へと展開。参加者から野球の指導や組織づくりにまつわる質問が相次ぎ、内田さんの言葉に関心が集まっていた▼予定時間が迫った終盤、内田さんは話題を変え、参加者に問いかけた。「なぜいじめは起きるのだろう」▼一瞬の沈黙が流れた後、せきを切ったように先生たちの熱い議論が始まった。それは野球の話以上に。内田さんは「いじめがエスカレートしていくどこかの段階で止めることはできないか」と問う。ある先生が言った。「いじめの芽はどこにでもある。大切なのは小さなうちにいかに大きく対応するか。見て見ぬふりを続け大きくなると手に負えなくなる」▼野球の指導もいじめへの対応も根っこは同じかもしれない。相手に関心を持ち、察知すること。いじめは学校内だけでなく、大人の世界にもちゃんとある。いじめに気付く感性を養い、気付けたら動ける人間でありたい。

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