2016年12月30日付

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今年も残すところあと1日となった。あっという間に1年が過ぎ去った感覚である。軽井沢町でスキーバスが横転し、15人が死亡した大惨事で始まった2016年。この事故に呪われたかのように県内各地で死亡事故が多発した▼県警のまとめによると、27日現在の県内の人身交通事故は8210件発生し、死者は120人、負傷者は1万207人となった。対前年比では、件数は6・4%減、負傷者は5・8%減だが、死者は51人も増加した。バス事故の犠牲者数を差し引いても異常な数値である▼県内の交通事故死者は、過去20年で見ると1999年の213人を最後に200人の大台を割り込んでいる。近年は100人を切り、昨年は69人にまで減少した。こうした事故抑制への道のりは、交通安全協会関係者の不断の努力の結果だと思う。街頭啓発や、高齢者宅訪問などの日ごろの取り組みが成果に表れたのではないか▼それだけに、今年の120人超えは理由が理解できない。なぜなのだろうか。今年の数値が基準になり、事故減少傾向が止まり、来年以降増加に転じないか気がかりだ。県警の詳細な分析が待たれる▼今年は高齢者が犠牲者になる一方、高齢運転者が起こした死亡事故もあちこちで目についた。判断力が衰えても、簡単に免許証を返上できない交通事情も絡んでいるのではないか。高齢者の“足”をどう確保するか。重い課題である。

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