ゴンベエさんありがとう 矢野さん最終公演

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舞台を終えて、ファンに謝意を伝えるゴンベエさん

「ゴンベエさん、笑顔を届けてくれてありがとう」―。年内での引退を決めたバルーンアートの大道芸人、矢野正貴さん(76)=伊那市西町=による最終公演が17日、南箕輪村民ホールであった。「風船遊劇団ゴンベエワールド」を主宰し、子どもらの笑顔を見たいと県内外のステージに立ち続けて四半世紀。観覧席を埋め尽くしたファンらを笑いと感動の渦に巻き込んで花道を飾り、「やりきった」と誇らしそうに前を向いた。

「本日が千秋楽。感無量です」―。歌舞伎の口上よろしく、深々とお辞儀をしてパフォーマンスを始めたゴンベエさん。机を空中に浮かべたりステッキの色を一瞬で変えたりと多彩なマジックを披露。真骨頂のバルーンアートでは、巧みな手さばきで、あっという間に人気キャラクターを作り上げた。観客を巻き込んでのステージを展開。ゴンベエさんの先導で、風船で模した竜や不死鳥が客席を飛び回ると、子どもらは大喜び。自作の曲を歌い上げ、一人ひとりがかけがえのない存在だとのメッセージを送った。

1999年に風船芸を開始。県内外の保育園や学校、イベント会場などで公演を重ねてきた。引退公演を主催した村図書館とのつながりも深い。通常の舞台では、花などを模した風船をプレゼントするゴンベエさん。この日は、大勢のファンから花束を受け取る側に回り、弾けるような笑顔を見せた。客席からは、長年にわたり元気付けてもらったことに感謝する声や引退を惜しむ声が相次いだ。公演を見たのは10回以上という伊那北小3年の児童は、「いつも笑顔にしてもらった。引退は寂しいけれど、新しい道に向かって頑張ってほしい」と期待した。

体力の不安などから一線は退くものの、後進育成への意欲は十分なゴンベエさん。「暗いニュースが多いが、人間は心の持ち方ひとつで前向きになれる。そう伝え続けたい」。未来を見据えた。

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