上農高生まれの黒毛和種味わって 和牛の日

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学校の仲間に県産和牛のおいしさを味わってもらおうと、焼き肉にして振る舞った上伊那農業高生命探究科動物コースの2年生

上伊那農業高校(南箕輪村)生命探究科動物コース2年生は19日から、同校で生まれた黒毛和牛を焼き肉にして生徒に振る舞う「和牛の日」のイベントを始めた。21日まで3日間の日程で全校の約450人に提供。将来の消費を担う仲間に、県産和牛のおいしさを知ってもらい、さまざまな課題も抱える県内畜産業に目を向けてもらおうと初めて企画した。

上質な和牛を育て、普及にも熱心だった先輩の思いを受け継いだ生徒たち。今春出掛けた関西地方の研修で県産のブランド牛肉「信州プレミアム牛肉」が現地で人気を集め食べられていることを知った。一方で地元の認知度が低いと感じ、多くが口にしたことがないと答えた学校の仲間から消費を拡大していこうと考え、和牛の日のプロジェクトが始動した。

プロジェクトにかかる費用を捻出するため、クラウドファンディング(CF)や学校正門での募金活動を展開。約80万円が集まった。これを元手に2021年5月に同校で生まれ、翌年2月に子牛として出荷して松本市の肥育農家で重さ500キロにまで育った30カ月の雌牛「さつき」を半身で買い戻した。

この日は、信州プレミアム牛肉のA5ランクにも認定されたこの肉を生徒がスライスし、鉄板で焼いて提供した。早速舌鼓を打ったアグリコース3年の生徒(18)は「上品な脂身でうま味が強い。動物コースのみんなが熱心に取り組んでいるので募金にも協力した。食のありがたみを感じる機会にもなった」と話した。

生徒たちは今回の取り組みを通して和牛を文化として育みたいと考え、生産農家などを訪問。消費の落ち込みや食肉処理施設の存続など、畜産業を取り巻く課題にも目を向けてきた。

将来は肥育農家を目指しているプロジェクトリーダーの生徒(17)は「いろいろな人と直接話すことで、畜産業についての現状を知り、先も見据えて何が必要か考えることもできた。今後も消費につながるよう取り組みたい」と意欲を見せた。

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