2016年12月31日付

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「女性の社会進出」や「女性の活躍」がクローズアップされた2016年。女性初の都知事が誕生し、リオ五輪では日本勢計41個のメダルのうち約半数の18個を女性陣が獲得した。これらを見る限り女性が活躍した印象はあるが、さて一般社会ではいかがだったか。幸福感や達成感を味わえていたのだろうか▼女性たちの華々しい活躍や、ここ3年間で働く女性が100万人ほど増加したなどの報道に「いよいよ女性の時代が来たか」と安堵したものだが、その裏で厳しい現実は着々と進行していたようだ▼特に女性の社会進出を支える制度はほとんど整備されず、活躍どころかむしろ、女性の貧困化が進んでいるという。全国で話題になった「保育園落ちた日本死ね」のネットへの書き込みは、無い無い尽くしの苦境の中で絞り出された魂の叫びだったのだろう▼女性に関するさまざまな調査によると、女性の非正規雇用率は54%で、平均年収は200万円程度と、男性正社員の約半分。働く世代の単身女性の3分の1が年収114万円未満で、10代~20代女性の貧困化が極めて深刻化しているという▼お金があればそれでよし―というつもりは毛頭ない。だが、その日暮らしで働き続け、常に明日への不安が付きまとう状態に、幸福感は見いだせまい。明日から新しい1年が始まる。女性が活躍し、社会進出が真に実現する新たな一歩も踏み出せるのだろうか。

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