2023年12月25日付

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悪い子はどこ?―。英国北東部のウィットビー。半分ヤギ、半分悪魔の怪物「クランプス」の姿をした人たちが街の中を歩く。悪いことをした子どもに罰を与えるためという。クリスマスの時期にサンタクロースのモデルとなった聖ニコラスと一緒に行動するといわれている▼頭に角を生やし、上半身は毛むくじゃら。こんな恐ろしい怪物が現れたら、子どもたちはきっと泣き出すに違いない。そして、戒めの心を育むのだろう。遠い異国の風習だが、どこかで聞いたような話。秋田県・男鹿の行事「なまはげ」である。大みそかの晩、仮面をつけ、わらの装束をまとい、「泣く子はいねがー」と地域の家々を巡る。その姿はまさにクランプスと重なる▼子どもの健やかな成長を願う気持ちに国の違いはないのだろう。どちらも子どもがいてこその行事だが、いずれ”主役”不在の日が来るのではないかと心配になる▼政府は22日、「異次元の少子化対策」の実現に向けた「こども未来戦略」を決定した。親の立場から教育費負担の重さについて小欄でも何度か取り上げたことがあったが、大学の授業料支援などが盛り込まれたことは前向きに受け止めたい▼少子化対策は待ったなしの課題だ。首相は「スピード感を持って実施していく」と述べた。今の政権はやや心もとないが、絵に描いた餅にならないよう進め、少子化の流れを変えていかなければならない。

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