2023年12月26日付

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「もういくつ寝るとお正月」。年の瀬を迎えスーパーの売り場でおなじみの童謡を耳にする機会が増えた。冬休み、遊び、初売り。子どものころは期待感を募らせたものだが、たまった仕事、書きかけの年賀状を思うと高まるのは焦燥感ばかりだ▼子どもにとって正月の一大イベントは何と言ってもお年玉。まとまった現金を手にするチャンスであり、すでに使い道を考えている子どもも少なくないだろう▼紙製品・化成品メーカーのマルアイ(山梨県)が20歳以上の男女を対象に実施したお年玉に関する実態調査によると、約半数がお年玉をあげる予定という。金額は千円~4千円台が最多。物価高や増税気運が高まる中でもお財布事情は例年と変わらないそうだ▼ポチ袋の中に折りたたまれた紙幣。岩倉具視や伊藤博文の顔が描かれた札を眺めて小躍りしたものだが、近年はお年玉にキャッシュレス決済を利用する人も。時代の流れとは言え、いささかありがたみに欠けるように感じる▼「お札はただの紙」。金融教育の場でしばしば耳にするフレーズだが、何か釈然としない。直接手渡しできることに額面以上の価値があると信じたいのは私だけだろうか。日本銀行は来年7月から新紙幣の流通を始める。低金利下のタンス預金の増加で発行高が過去20年で2倍になったとされる福沢諭吉の1万円札ともお別れ。改めてお金の価値を考える機会にしたい。

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