門松づくり最盛期 諏訪の杉菜園

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杉菜園の作業場に並んだ大型の門松と後町和宏さん

正月を前に、玄関先に飾る門松づくりが最盛期を迎えている。木々を冬の寒さや雪の重みから守る「冬囲い」の技術で制作するのが諏訪の門松。諏訪市杉菜池の造園会社「杉菜園」の作業所では、熟練の職人2人が10日ごろから仕事の合間を縫って仕上げた大きな門松がずらりと並び、出荷の時を待っている。

門松は左右一対で最大が7尺(約2メートル10センチ)、小型でも5尺(約1メートル50センチ)ある。一斗缶に砂を詰めて青竹を3本生けた後、缶の周囲をわら束で覆い、編み込みながら細工を施し、末広がりの「はかま状」に仕上げる。木の根元を保護する冬囲いの技術「根巻き」を応用しているという。縁起物の松や紅白の梅、扇、紙垂(しで)を飾って完成する。

杉菜園はげた職人だった初代後町袈裟己が戦後に始めた。バブル期は30件ほどの依頼を受けたが、今年は12件分に対応し、数十年来の顧客に納める。同社造園部長で3代目の後町和宏さん(52)は「歳神様を迎えるのが門松。神様はとがったところに降りてくるので竹の先端を鋭利に仕上げます。意匠を凝らした昔からの形を受け継いでいきたい。笑顔で暮らせる平和な年になれば」と願った。

門松は26日、諏訪市や茅野市のホテルや観光施設、会社や公民館に届ける。

諏訪大社をはじめ神社が多い諏訪地域では、造園業に携わる職人が門松を奉納し、正月を迎える手仕事の文化が今も残っている。

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