清流で「寒晒蕎麦」仕込み 高遠そば組合

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粟沢川の中に入って玄ソバを清流に浸す関係者

伊那市の高遠そば組合は5日、江戸時代に高遠藩が将軍家に献上した「暑中信州寒晒蕎麦」の今季の仕込み作業を同市長谷市野瀬の粟沢川で行った。組合員のそば店主ら6人が参加し、冬の冷たい清流に玄ソバが入った袋を浸した。1カ月後には引き上げ、寒風にさらして乾燥を促す。その後夏まで保管して製粉し、手打ち十割そばとして組合各店で提供する予定だ。

小寒から立春にかけて、寒さの最も厳しい時期に水流や寒風にさらすことで甘みが増し、もちもちした弾力のある食感に変わるという。江戸時代の文献などによると、高遠藩では1722(享保7)年から暑中のご機嫌伺いとして徳川将軍家に献上し、幕末まで続けていたという。同組合では、しばらく途絶えていた寒晒蕎麦を2014年に復活させた。

この日は昨年秋に収穫した長谷入野谷産の玄ソバ約200キロを用意。袋に小分けして、水温4度の川の中に沈め、流されないようにロープで固定した。分杭峠麓の日差しの届かない谷底だったが、作業の始まった午後3時すぎは比較的暖かく、雪や氷も皆無。組合長の山根健司さん(57)は「乾燥する時に寒くならないと寒ざらしの効果は上がらない。今年は暖冬気味で心配だが、これからの冷え込みに期待したい」と話していた。

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