リニア見据え 伊那谷サイクルツーリズム推進

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自転車を活用した体験プログラムの実地検証に臨む推進チームのメンバーら=南箕輪村の大芝高原、昨年10月

一般社団法人・長野伊那谷観光局はリニア中央新幹線の開通など上下伊那地域の将来的な交通環境の変化を見据えて、自転車を活用した観光事業の確立を進めている。今年度はサイクルツーリズム推進のチームを発足させ、食や自然を切り口に「人との出会い」を重視した三つの体験プログラムの概要をまとめた。2026年度までを足固めの期間に位置付け、今後は商品化に向けた検討を進めて地域の魅力を発信する新たなツールとして活用を図る。

同局は自転車の活用が伊那谷地域の豊かな自然や文化を身近に体感できるツールであり、体を動かすアクティビティ要素も兼ねる点に着目。これまでも周遊マップの作成、現地で引率するガイドの養成などに取り組んできた。

今年度からは上伊那地域の地域おこし協力隊や観光協会などのメンバーらでつくる推進チームが体験プログラムの検討を始め、7~10月に試走などを行ってまとめた。リーダーは、まちづくりサイクルアドバイザーの小口良平さん=辰野町=が務めた。

体験プログラムは電動自転車を使い、テーマに沿って上伊那地域を巡る。何気ない暮らしの風景、住民との触れ合いなど飾らない出会いに焦点を当てた。例えば、リンゴがテーマの場合、リンゴ農家でもあるガイドの案内で農園を訪ねたり、アップルパイを食べたりしつつ、裏道を通る冒険感覚も体感してもらう。

アカマツを題材にしたプログラムは、アカマツ由来の炭グルメを楽しみながら、「枯れる前のアカマツを利活用する」取り組みに理解を深める。ガレットのプログラムには、参加者が農家や養鶏場を巡って食材を集めてガレット作りに挑戦できる内容を盛り込んだ。

体験プログラムの検討と並行して、メンバーはガイドとしての研修も実施。参加者へのコースの魅力の紹介、交通ルールの確認、参加者とのコミュニケーションを通した健康チェックなど幅広い項目について練度を上げてきた。

同局は今後、地域住民に身近なものが観光の題材になり得ることを周知し、地域全体で観光を盛り上げる機運の醸成を図る。体験プログラムの収益化、伊那谷地域の魅力発信の強化にもつなげていく。

同局は「安全管理に加えて、楽しませる要素が重要。フィードバックを通してガイドの技術やコースの内容が磨き上げられてきた。地域の方々に観光局の取り組みを知ってもらい、地域全体で一緒に観光をつくる仲間づくりを進めたい」としている。

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