縄文の交流解明期待 黒曜石の産地調査へ

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県教育委員会は来年度、県内各地の遺跡から出土した黒曜石の産地調査を行う計画だ。蛍光エックス線分析で科学的に原料の産地を確かめることで、縄文時代の村と村との交流の様子などが見えてくると期待している。

県内では約3万年前の旧石器時代から黒曜石の利用が始まったとされ、約30カ所の産出地が確認されている。特に下諏訪町と長和町の間にある和田峠から霧ケ峰、八ケ岳にかけては代表的な産出地。採掘跡の星ケ塔黒曜石原産地遺跡(下諏訪町)のほか石器の製作や搬出にかかわっていたとみられる駒形遺跡(茅野市)や上之段石器時代遺跡(同市)など縄文時代の国指定史跡がある。

一方で、「黒曜石と言えば長野県というイメージがあるが産地同定があまり進んでいない」(県教委文化財・生涯学習課)という。

新年度の計画では、蛍光エックス線分析により、黒曜石に光を当てて反射してくる波長で含まれる元素を調べ、産地を確定していく。これまでも黒曜石が透明か、気泡が入っているかなどの特徴で、長野県産の黒曜石が北海道で見つかるなど大きな動きは分かっているが、さらに詳しく科学の目で調べる。

同課は「どこの集落で採掘し、どこで集めて、どうリレーしていったのか、具体的に描くことができる。原産地ならではの縄文文化の社会のあり方が見えてくる」と話している。

県教委では調査結果を基に市町村と共同研究を進め、県立歴史館(長野市)の企画展で成果を披露したい考え。

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