2024年1月9日付

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冬晴れの青空の下、田んぼの中に組まれたやぐらから勢い良く燃え上がる炎。青竹やだるまのはぜる音に驚きながら、舞い上がる煙を浴びていると自然と穏やかな気持ちになってくる。普段信心深くない人も思わず手を合わせたくなる光景だ▼小正月に行われる日本の伝統行事「どんど焼き」。地域によっては「とんど焼き」「左義長」「鬼火たき」「三九郎」などとも呼ばれる。いずれも正月の縁起物などを持ち寄ってたき上げ、1年の無病息災を願う火祭りとして長く親しまれてきた▼どんど焼きは子どもたちが主役。幼少期の体験を踏まえ、そんな印象を抱いていたが、取材先ではしばしば子どもの少なさに物足りなさを感じることがある。少子高齢化の影響で規模を縮小したり、実施を見合わせる地域も増えていると聞く。郷土愛を育み、地域の絆を深める機会が失われつつある状況を残念に思う▼先週末、地元育成会が主催するどんど焼きに参加した。微力ながら会員の一人として会場の準備に携わったのだが、わが地区でも少子化の影響は深刻。近い将来、育成会による運営が困難になるという現実を知り、暗たんたる思いに駆られた▼元日に能登半島を一帯を襲った大地震は未曽有の被害をもたらした。災害のたびに注目される共助の力。お互いに助け合いながら避難生活を送る被災者の姿を報道で目にし、改めて地域の絆の大切さを感じた。

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