2024年1月10日付

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能登半島地震発生から9日が経過した。石川県内の死者は200人を超え、安否不明者も依然100人余り。懸命な救助や復旧の作業が続くが全容をつかむまでには至らず、一層の被害拡大も懸念される▼この厳冬期に体育館や公民館で寝泊まりすることを想像するだけで、身が縮む思いだ。不平も言わず過酷な生活に耐える避難者に頭が下がる。一方、炊き出しや声掛け、ゲームなどで笑顔を誘うボランティアの姿にはこちらも勇気づけられる▼1995年の阪神淡路大震災では、支援のため全国から167万人以上が被災地入りしたとされ、「ボランティア元年」ともいわれる。以降、いわゆるNPO法の施行などで環境整備が進み、社会貢献の概念も根付いた▼夜間に避難所を開設したり、的確な初動対応のため独自の手順書や道具を一つの箱にまとめたりするなど、自治体や地区、企業などの防災訓練も回を重ねるごとに具体的、実践的になっている。災害時相互応援協定など、互助の仕組みづくりも進む▼今回、現地だけでなく、身近な自治体などでも支援態勢の構築や支援物資の搬送などが迅速で、教訓が生かされていると感じた。東北や熊本などからは、「恩返し」の支援も届く。あと1週間で阪神淡路大震災から29年。厳しい状況は続くが、いくつもの災害を乗り越え蓄えてきたみんなの英知が、1日も早い復興に導いてくれることを信じたい。

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