諏訪市公設市場 丸水長野県水3月末で撤退

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諏訪市公設地方卸売市場に掲げられている「丸水長野県水」の看板

食品流通業の丸水長野県水(長野市)が、3月末で諏訪市公設地方卸売市場から撤退する。開設者の市と交わした施設使用許可の契約期間満了に合わせて供給体制を見直し、松本市公設地方卸売市場(松本市)に集約するという。諏訪市場の水産物卸売業者は1974年の開場から2社体制が続いてきたが、今後は1社になり、買受人からは市場の魅力低下を懸念する声が上がっている。

丸水長野県水は1950年、戦後の物価統制令の解除を受けて岡谷市で設立した丸水長野県水岡谷魚市場が始まり。諏訪市場の開場と同時に入場し、水産物の安定供給に貢献した。しかし取扱高の減少に伴い、近年は注文品を買受人に渡す「荷渡し場所」の利用にとどまっていた。

同社は長野、上田、松本、伊那、飯田の県内5拠点で水産事業を展開しており、諏訪市場で荷渡しがある場合は、松本市場の担当者が対応している。同社は「諏訪地域は松本商圏の一部。買受人の皆さんには松本市場の利用をお願いしています」と話す。諏訪市場の水産物買受人114人への説明は終了したという。

諏訪水産物買受人組合長で、下諏訪町御田町で「ノザワストアー」を営む野澤広美さん(72)は「卸売業者が2社あることで、品ぞろえが豊富になり、安く買うこともできる。(卸売業者の撤退が)買受人の廃業につながらなければいいが…」と心配する。現行の2社が連携し、継続的に品物を提供する仕組みに期待を寄せた。

市によると、諏訪市場の2022年度水産物売上高は約9億2880万円。このうち丸水長野県水は約25%を担っていた。長野日報社の取材に対し、同市場は「買受人の皆さんが困らないように事業者間で連携しながら、ニーズに応えられる体制を考えていきたい」と話した。

市は昨年5月、市場のあり方を話し合う新市場運営方針検討委員会を発足し、青果や水産など4部会で協議を始めた。今後、新市場の運営方針を決定し、年内にも運営計画を策定する。公設としての市場は来年3月で廃止し、民間主体の運営形態に移行する計画だ。

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