「献上寒晒し」仕込み 八ケ岳蕎麦切りの会

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清流に玄ソバを浸し「献上寒晒し蕎麦」を仕込む店主たち

茅野市内のそば店店主らでつくる「八ケ岳蕎麦(そば)切りの会」は9日、同市で夏の名物となっている「献上寒晒(ざら)し蕎麦」の仕込み作業を市内の山あいの清流で行った。夏の提供に向け、会員4人が重さ約200キロの八ケ岳西麓産の玄ソバを寒中の川に浸した。

寒晒しは、秋に収穫したソバを翌年の夏においしく食べるための伝統的な保存法。雑味が抜け、もちもちとした食感で上品な甘みのあるそばになるという。江戸時代には高島藩が将軍家に献上していた。同市では一時、寒晒しの技法が途絶えたが平成になって有志が復活させ、同会が引き継いでいる。

この日は水温氷点下1度、気温氷点下3度。会員らは約10キロずつに小分けした玄ソバの網袋を川底に沈め、石で固定した。今後、1週間ほど清流に浸した後、引き上げて1カ月半ほど寒風にさらして乾燥させ、製粉会社の倉庫で夏まで保管する。

寒晒し蕎麦は7月中旬から会員の5店舗で提供する。宮坂新一会長(56)=同市金沢=は「仕込むには絶好の温度。良い玄ソバも確保できたので夏が楽しみ」と期待。「しみる厳しい気候を生かして先人が築いた製法を受け継ぎ、後世に伝えたい」と話していた。

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