追悼八代亜紀さん 伊那市と縁、絵画展なども

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サイン会で握手に気軽に応じる八代亜紀さん=2018年4月30日、伊那市の信州高遠美術館

「雨の慕情」「舟唄」などのヒット曲で知られる演歌歌手の八代亜紀(やしろ・あき)さんが昨年12月30日、急速進行性間質性肺炎のため死去した。73歳だった。「演歌の女王」とうたわれる一方、画家としても活躍。伊那市では八代さんの絵画展が開かれたり、八代さんが作品を市へ寄贈したりした縁で交流があった。関係者は突然の訃報に驚き、その死を悼んだ。

八代さんは熊本県八代市出身。歌手を志して中学卒業後に上京し、1971年にデビューした。73年の「なみだ恋」をはじめ、「愛の終着駅」「おんな港町」「舟唄」などをヒットさせた。80年には「雨の慕情」で日本レコード大賞を受賞した。

画家としても実力を発揮して、繊細な筆致と独特の超現実主義の表現による作品を発表。フランスの伝統ある公募絵画展「ル・サロン」に5年連続で入選した。

2018年には同市高遠町の信州高遠美術館で八代さんの絵画展が開かれた。同館が観桜期の企画として芸能人の芸術家の作品展示を構想し、八代さんに依頼、快諾を得た。同館を訪れた八代さんはテープカットに参加。絵画展に合わせたサイン会も行われ、サインや握手、記念撮影に気軽に応じていた。

同市への訪問の際、市内の風景に魅力を覚えた八代さんから絵を描いて寄贈したいという申し出があり、21年に実現した。F10号の油彩画で、題名は「高遠の春 伊那市」。残雪の中央アルプスと青空を背景に、満開の桜が咲き誇る伊那市の自然の魅力を表現した一枚だ。

同館は「突然の訃報で大変驚いている。伊那市とご縁があった方なので、非常に残念に思います」と追悼。八代さんの作品については「収蔵作品展などの機会に市民の皆さまに見ていただけるように考えている」とした。

八代さんは昨年9月に膠原病の一種の指定難病などを患っていることが分かり療養を続けていたが、容態が急変したという。

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