上伊那産の革製品 白鳥さんが手縫いで製作

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上伊那地域で個体数調整のために捕獲・駆除されたニホンジカの皮を使い、伊那市西町の白鳥みさとさん(49)が皮革製品の加工に取り組んでいる。左半身まひの障がいがある白鳥さんは、不自由な左手でも使えるよう道具を厳選し、名刺入れや財布などを1点ずつ手縫いで仕上げ、販売。「地域の価値ある素材として扱い、思いを込めて大事に作りたい」と話している。

鹿革で自作した財布やブックカバーを手にする白鳥さん

鹿革で自作した財布やブックカバーを手にする白鳥さん

2012年に脳出血で倒れ、左半身が不自由になった白鳥さん。「前から好きだった革製品を自分で作ってみたい」と、就労支援の一環で革製品の製作販売を行う障がい者就労継続支援B型事業所「チャレンジセンター笑顔の時間」(伊那市)に通い作り方を習得した。

鹿革は、宮田村大田切のジビエ肉精肉処理施設「みやだまるかじり工房」が提供。調理師で狩猟免許を持つ石澤幸男代表(54)が、捕獲したニホンジカを有効資源化しようと設置した施設で、ジビエ肉は都内のレストランなどで活用されている。以前は廃棄していた皮も都内の業者に委託してなめし革にし、扱い始めた。

白鳥さんは15年4月、たまたま訪れた同施設で鹿革が手に入ることを知り、なめし革を購入。現在は、依頼者の希望に応じた商品を作るほか、インターネットを通じた販売を行っている。これまでに作った製品は名刺入れや財布、ブックカバー、眼鏡ケース、携帯電話入れなどで、自然の風合いを生かし、端切れも無駄にせず丁寧に手縫い。購入した人の口コミで依頼者が広がっているという。

石澤代表は「障がいがあっても頑張って作ってくれているのでうれしい。上伊那で捕獲した鹿の地産地消になれば」と期待。白鳥さんは「命あったものを扱っていると心して余すことなく使い、長く大事にしてもらえる製品を作りたい」といい、さらに製品のバラエティーを増やそうと夢を膨らませている。

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