2024年1月15日付

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一昨年の初夏、新たな釣り場を開拓しようと訪れた石川県七尾市の海辺。シーズンには何度か富山県の富山湾でイカ釣りをするが、能登半島まで足を運んだのは久しぶりだった。七尾市や隣接する穴水町の海岸べりにはいくつもの湾があり、それぞれに港がある。港周辺には漁師らの家が立ち並んでいた▼水深がある場所に向かって疑似餌を投げ、ロッドを上下しながらリールを巻く。”グングンッ”。手元に魚信を感じて合わせると、透明度の高い湾内から姿を現したのは体長37センチのオオモンハタ。初めて出会った高級魚に喜んだ記憶がよみがえる▼農林水産省は先週、能登半島地震による水産関係の被害状況を発表した。それによると石川、新潟、富山3県の計71漁港で岸壁や防波堤、臨港道路が壊れた。特に石川県は58漁港が被害に遭い、輪島市から珠洲市の外浦海域は地盤の隆起で海底が露出する深刻な事態になった▼他にも石川県では漁船の転覆や沈没が120隻以上あり、石川の船が新潟沿岸に15隻も漂着したという。石川県漁協によると、今回の震災で能登地方では組合員約2000人が住居や漁船を失った▼漁業をはじめ、震災地域の復興には多くの資金が必要になる。義援金募金への協力や震災地域の生産物購入を通じて、少しでも被災者に思いを寄せる行動を心掛けるつもりだ。再び七尾の海で、気分よくオオモンハタを釣るためにも…。

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