がん闘病生活語る フリーアナ笠井さん講演

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「引き算を足し算に変えることはできる」と語る笠井さん

フリーアナウンサーの笠井信輔さんが20日、諏訪市医師会が浜の湯で開いた第7回在宅医療講演会で講演した。「足し算で生きる~がんステージ4からの生還」と題し、東日本大震災での取材や闘病生活を振り返りながら、「最低最悪の時にこそ前に進む力を得ることができる」と語り、病気との向き合い方について解説した。

笠井さんは下諏訪町出身の劇作家阿木翁助の孫で、フジテレビアナウンサーとして情報番組「とくダネ!」のキャスターを20年勤めた。フリーアナウンサーとなった直後に血液のがんが発覚し、4カ月半の入院と抗がん剤治療を経て現場に復帰した。

仕事を失った絶望の中、被災地取材で出会った南三陸町の人たちから「今度は私たちがエールを送る番です」と書かれた色紙をもらったという。「マイナスの状況で出会った私たちがプラスに転じてつながった瞬間だった。引き算から足し算に変えることはできる」とし、「温かな人の気持ち、家族に支えられて今の自分がある」と述懐した。

日本人の3人に2人ががんになる統計を示し、「がんは多数派」だと指摘。標準治療の重要性を訴えたほか、闘病中の気持ちの大切さや、病気をネットで調べる危険性と「がん相談支援センター」の活用、人とつながるデジタル機器の操作習得、元気なうちに末期医療の方針を話し合う「人生会議」などを促した。

在宅医療講演会は4年ぶりに開いた。医療関係者や地域住民など約150人が聴講し、壮絶な経験を克明にリポートしながら、前を向いて生きる笠井さんの話に耳を傾けた。

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