三方湖のヒシ管理学習 諏訪湖創生ビジョン

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福井県・三方湖のヒシ管理手法について話す東京大学大学院の吉田丈人教授

官民でつくる諏訪湖創生ビジョン推進会議は22日、諏訪湖で大量繁茂が課題となっている水草ヒシに関する学習会を諏訪市の県諏訪合同庁舎で開いた。東京大学大学院の吉田丈人教授が、ヒシの特性や異常繁茂がもたらす生態系への影響を解説。似たような課題を抱える福井県・三方湖で導入するゾーニング管理を紹介し、刈り取りの優先区域を設定しながらヒシの量を管理しているとした。

吉田教授は、諏訪湖や三方湖に限らず、全国の富栄養化した水域で「大規模なヒシの繁茂が見られる」と説明。窒素やリンを吸収し、水質浄化やアオコの減少に一定の役割を果たす半面、湖面に葉を広げて湖内への光を遮り、沈水植物や魚類多様性の減少などをもたらしているとした。

研究フィールドでもある三方湖では、2008年から繁茂が急拡大した。吉田教授は人手や労力、資金面からも全てを除去するのは「現実的ではない」と指摘。ゾーニング管理を採り入れ、影響が大きく、最優先でヒシ刈りを進める区域を合意に基づいて設定しているとした。

三方湖のヒシ刈りで現在主流になっている「ワイヤー刈り」も紹介し、まだ茎が軟らかい初夏までの間に、船にワイヤーを取り付けて湖底をはわせながら重点エリアを走行していると報告。水草の問題に限らず湖全体で「順応的管理の手法」が求められるとも述べた。

諏訪湖の総合計画「諏訪湖創生ビジョン」は昨年度末に改定し、今後5年間でヒシの除去量を倍増するとの目標を立てた。講演に続き、推進会議内に設ける「諏訪湖の水草対策」ワーキンググループがあり、参加者からは県が導入を検討する観光振興財源(宿泊税)を使ったヒシ刈りの提案もあった。

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