2017年01月06日付

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物事を短い言葉で表現するのは難しい。内容を伝えるのに必要と思うことをあれもこれもと詰め込むと、長くなってしまう。漢字一字で示せ、などと言われたら難度はさらに上がる▼一年を振り返る漢字が発表されるようになって、20年余になる。毎年年末に日本漢字能力検定協会が公募して選ぶ。東日本大震災が起きた2011年の「絆」、リオ五輪のメダルラッシュに沸いた昨年の「金」などは記憶に新しい。その年を象徴する字の発表は、今や風物詩と言っていい▼こちらは同じ漢字でも、新しい年への願いを託す年初の一字である。仕事始めのおととい、漢字で今年の決意を示す自治体の長が目を引いた。諏訪市の金子ゆかり市長は次代に向けた礎を固める年として「基」を選び、未来への前進を強調した▼下諏訪町の青木悟町長は町の発展や発信を願う「発」、茅野市の柳平千代一市長は新旧の考え方、やり方を交ぜていく「融」を目標として訓示。阿部守一知事はえとの「酉」を例に引き、果実が極限まで熟した状態を指すことから「成果を上げる年にしたい」と話したそうだ▼そうした漢字を見聞きし、自分なりに一字を考えてみた。酉年だから飛躍の「飛」か、鳥の形から派生した「進」か。でも、一歩一歩前に進む「歩」もいいのではないか。酉の字と縁が深い酒が時間をかけて熟成するように、目標へ地道に近づきたい酉年の始まりである。

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