諏訪市内の区や自治会 空き家も区費徴収7割

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人口減少に伴い増え続ける空き家について、諏訪市内の区や自治会の約7割が空き家所有者から区費を徴収していることが、市都市計画課が初めて実施したアンケート調査で分かった。区独自に所有者の連絡先を把握し、区費の半額程度となる年額6000円前後を集金している区が多いという。

調査は、区の空き家対策を把握し、先進的な取り組みを全市的に共有する狙い。市内全89区の区長を対象に昨年5~7月に行い、87区(97・7%)から回答があった。

それによると、空き家があると答えた区は79区で、戸数を「ある程度把握している」が64区(81%)を占めた。区が把握している空き家戸数は計824戸で、1区平均だと12・9戸になる。区ごとに見ると、最少が1戸、最多が64戸と大きな開きがあった。

空き家所有者の連絡先については「把握」が30区(38%)、「一部把握」が37区(46・9%)、「把握していない」が12区(15・1%)で、大半の区が連絡先の把握に取り組んでいる。区費については「徴収」が23区(29・1%)、「一部徴収」は33区(41・8%)で、約7割が区費を徴収していた。防火防犯、環境衛生の分担金として、一般区費の半額程度を設定するケースが多い。

空き家の担当者がいる区は7区あったが、いずれも区長などが兼務していた。空き家の問題点を複数回答で尋ねたところ、「防火防犯」が64%、「災害」が47%、「環境衛生」が44・1%、「景観」が38・2%。空き家の状態では、草木の繁茂や一部損壊、無施錠、ごみ屋敷化、不法投棄、動物の生息への対応に直面している。

市によると、空き家対策は市と区が別々に行ってきた。市は固定資産税の情報などから、区は地縁血縁を通じてそれぞれ所有者を特定し、空き家の発生抑制や適正管理、利活用を促している。アンケートでは所有者の把握支援に協力を求める区長もいて、市都市計画課は「区と市が連携して取り組む重要性が分かってきた」と手応えを語った。

2022年の同市の空き家は1276戸で、2015年の820戸から7年間で456戸(55・6%)も増加した。市は継続的な調査に意欲を示し、「結果を各区の空き家対策に役立ててもらい、一歩踏み出すきっかけになれば」と期待を寄せる。

アンケート結果は2日の諏訪市空家等対策協議会に報告された。委員からは、能登半島地震で発生した石川県輪島市の大規模火災を踏まえ、JR上諏訪駅周辺など古い木造家屋や店舗が密集する市街地の耐震化と防火対策を求める意見が出た。

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