2024年2月4日付

LINEで送る
Pocket

学生の帰省時期に合わせた年末恒例の就職説明会。理系のイメージが定着している製造業のブースでも文系採用をアピールする企業が目立つ。少子高齢化が進む中、優秀な人材の確保、育成は企業の将来を左右する重要な課題となっている▼総務省が発表した昨年の人口移動報告によると、東京都は転入者が転出者を6万8285人上回る転入超過。コロナ禍を機に地方移住を考える人が増えたと聞いていたが、5類感染症移行に伴う社会経済活動の活発化に合わせて東京一極集中の傾向も復活した▼若い世代を中心とした人口流出により、地方の衰退が叫ばれるようになって久しい。地域の持続的発展に不可欠な若者を呼び戻そうと、人口減にあえぐ自治体はさまざまな施策を実施している。ただ東京の利便性にかなうはずもなく、劇的な成果は期待できないだろう▼伊那市出身で慶応大学1年の佐野天咲さん(19)は「地方でも自由に選択し、価値観を得られる機会をつくりたい」と、同市に中高生が集える場所をつくるプロジェクトを企画。8日に市内で開くイベントで披露し、さまざまな人の意見を聞きながら実現を目指す▼「地域の中で活動することで自分はいろんな選択肢をもらった」と振り返る佐野さん。さまざまな価値観と出会い、人生を選択することの意義を訴える。地元で実現する幸せな未来。若者がそんなビジョンを共有してくれたらうれしい。

おすすめ情報

PAGE TOP