直門・茂春の日記初公開 子規生誕150年展

LINEで送る
Pocket

初公開される「庚子日録」の原本

初公開される「庚子日録」の原本

飯島町郷土研究会会長の桃澤匡行さん=同町本郷=が所蔵する正岡子規直門の歌人桃澤茂春(1873~1906年)の日記「庚子日録(こうしにちろく)」の原本が、神奈川県立神奈川近代文学館(横浜市)が今春開催する「正岡子規展~病牀六尺(びょうしょうろくしゃく)の宇宙」で初公開される。子規生誕150年にちなみ開催される同館特別展への出展依頼に、桃澤さんが応じた。

茂春(本名・重治、画名・如水)は旧本郷村(現同町本郷)出身。17歳で上京し、開校間もない東京美術学校絵画科に入学、絵画とともに国文・和歌を学んだ。卒業後、陸軍に入隊したが、結核を患ったために除隊、帰郷療養。1899年に歌の仲間に促されて上京し、子規から直接指導を受けた。結核の転地療養で伊勢に移ってからは江戸中期の絵師、曾我蕭白(そがしょうはく)を研究。33歳で死去した。

「庚子日録」の原本は3巻で、1900(明治33)年1月1日から12月16日まで(桃澤さんの調査研究で12月17~21日の日記も発見)の日々の出来事がつづられている。根岸短歌会の黄金時代が克明に記され、子規や周辺の歌人の年譜や動向を知る唯一の日記とされる。

資料の確認に桃澤家を訪れた同館職員は、子規との関わりや句会の記述を閲覧し、「子規庵までの道すがらの風景や、長塚節が初めて句会に参加したことを示す記述とか、最後の句会のこととか、とても重要なことが書かれている」と述べた。

桃澤さんは茂春の兄の孫にあたり、半世紀にわたり茂春の研究に取り組んでいる。庚子日録は歌会最盛期の記録として、研究者からも注目されており、原本の公開について「子規庵歌会の解明が幾分なりとも進むことを期待したい」としている。

同展は3月25日から5月21日の開催。桃澤家からは「庚子日録」の原本3巻のほか、所蔵する句会の記録、郵便歌稿1点も出展される。

おすすめ情報

PAGE TOP