守屋貞治描いたオペレッタ 40年前の音源発見

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音源が録音されたカセットテープ、寄贈したCDと集合写真を手にする伊藤さん(左)と中山校長

40年ほど前に伊那市高遠北小学校の児童が上演した、高遠石工守屋貞治(1765~1832年)の石仏師としての生涯を描いたオペレッタの音源と上演時の集合写真などが見つかり、5日同校に寄贈された。貞治について熱心に学習していた1983年度卒業の児童が在学中に学校や地域で披露したもので、児童の保護者の伊藤直人さん(78)=同市高遠町長藤=宅に保管されていた。伊藤さんが同校を訪れ、音源が入ったCDと写真を寄贈。伊藤さんは「当時は(貞治の業績が)今ほど知られていない面もあった中、先駆けて子どもたちが勉強していた」と感心している。

江戸時代に石工の里として全国的に知られていた高遠。貞治は高遠石工の中でも「稀代の名工」と呼ばれ、現在にもの残る高遠石工の石仏を数多く手掛けた。

伊藤さんによると、児童たちは4年時に郷土学習の一環で貞治について深く学び、その成果を生かそうと5年時に当時の担任の樋口和雄さんがオペレッタを創作した。1~5章に分けて石仏師を志すところから、影響を受けた人々との関わりや逸話、晩年までの様子を表現。5~6年生にかけて授業参観や地域の老人会などで披露したという。

■伊藤さんが同校に寄贈

一昨年、伊藤さんが偶然自宅で写真を発見。オペレッタに参加した長女のあけみさんに聞いたところ、音源が録音されたカセットテープなどを残していることが分かった。

伊藤さんは当時の児童や教職員の先見性に注目。笠原千俊市教育長に相談し、貴重な音源や写真を同校に届けることにした。カセットテープはしばらく同校に預ける。

伊藤さんは「40年前の子どもたちが石工の勉強をし、先生がオペレッタにしたことがすごい。北小の歴史の一端として残してもらえたら」。中山貴史校長は「貴重な資料を子どもたちの学習の役に立てていきたい」と感謝した。

寄贈に同席した笠原教育長は「守屋貞治の業績が今ほど知られていない時期に、価値を見いだして取り上げ、子どもたちと取り組んだことは素晴らしい」とした。

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