駅前開発の行方 変わる諏訪の玄関口【1】

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旧まるみつ百貨店やスワプラザなどが解体されたJR上諏訪駅前。新たな開発は今夏着工する予定だ

旧まるみつ百貨店やスワプラザなどが解体されたJR上諏訪駅前。新たな開発は今夏着工する予定だ

「寂れてる。一休みする所も人が集まる所もない。周辺の高齢者は買い物も大変だと聞く。駅前を何とかしてほしい」。大きな荷物を持つ人も降り立つ昨年暮れのJR上諏訪駅前。客を待つ50代の女性タクシー運転手は、そう話した。

諏訪市街地である駅東口の開発について事業主体の株式会社「諏訪駅前開発」は、昨年9月の説明会で構想案を発表した。食品スーパーなどが入る5~6階の「商業棟」と、100~120戸規模の集合住宅を設ける「住居棟」の計2棟を建設するとの内容。今年7月ごろ着工し、スーパーや集合住宅は来年11月ごろのオープンを目指す。

ただ、集合住宅の建物の高さなどが未定で、説明会の参加者からは具体性に欠けるとの指摘も出た。同社は取材に「細部を詰めている。メインの入居業者などを1月下旬から2月までには決めて、説明会を開きたい」とする。

同社は、不動産開発のアイリスパートナーズ(愛知県豊橋市)、井口(下諏訪町)、田村建設(茅野市)、マルワ住設(諏訪市)が出資して、2012年4月に設立した。当初は5年後の開発完了を目指していたが、権利関係が複雑な旧スワプラザ内の権利者との交渉に時間を要するなどして日程は遅れている。

近隣では市街地でのショッピングモール建設が相次ぐ。岡谷市には昨年7月、敷地面積3万2000平方メートル余の「レイクウォーク岡谷」が始動し、松本市には敷地が6万平方メートル超の「イオンモール松本」が今秋オープンする予定。上諏訪駅前開発の敷地は旧まるみつ百貨店や旧スワプラザの土地など約1万3000平方メートル。規模では見劣りする。集客するには独自の魅力づくりがカギだ。

「諏訪駅前開発」の古越利三社長は「駅前を再活性化するにはまちづくりをしないといけない」と語る。そのためには住環境が必要とし、幅広い世代が集える空間をつくりたいとする。

旧スワプラザにテナントとして入っていた60代の男性は、集客には核となる店舗が必要だと言う。その上で「1店だけでも駄目。全ての店で盛り上げていかないと」。消費者が郊外店に目を向ける時代に、コストがかかる駅前での商売の厳しさを肌身で感じる。「でも頑張ってやってもらわないとさらに寂れてしまう」。駅前の活性化を強く願う。

2011年2月に諏訪市のJR上諏訪駅前にあった旧まるみつ百貨店が閉店してから間もなく6年。隣接の旧スワプラザなどの解体も終わり、今夏には新しい建物の建設が始まる計画だ。市街地の顔でもある駅前がどう変化するのか、市民の関心も高まる。工事が始まるのを前に課題を探った。

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