2017年01月12日付

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「チクタク」と聞けば時計の音をイメージする。しかしこれは日本人だけで、英語圏では心臓音も表わすそうだ。跳ねるような「ポップ」の音は銃声。表現は国によって随分違う▼「いひひ」「うふふ」と感情、人柄をにおわす笑い方も日本ならでは。笑い声など自然に湧き出るものと思いきや、実は既成の観念や文化の影響を受けている。だから耳に入ってくる音は同じでも人種によって聞こえ方が違う、ということもあるかもしれない▼ならば、と納得できるものでもない。韓国の日本領事館前に置かれた慰安婦被害を象徴する像。日本人が理解した「最終的かつ不可逆的な解決」の言葉は、かの国民の耳にはどう聞こえたのか。世界各国はどう聞いたか。互いの耳を疑うような話である▼耳からの情報を頼りとする人への支援活動に、朗読ボランティアがある。弊紙もその人たちの献身的な尽力によって、目の不自由な人にも情報をお届けすることができている。従事する人は活字を声にする際、正確な発音や抑揚はもちろん、単語の意味、さらにはその情報の背景まで正しく理解して伝えようと自身を磨いている▼文章のリズムや癖は書き手によってさまざまだから読みにくい、または聞き取りにくい言葉、文脈に難儀することもおありだろう。新年にあたり感謝とおわびを申し上げるとともに、情報を正しく伝える努力を、と気持ちを引き締める。

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