迫る御柱祭[第3部]ひと模様 3、飯田政信さん

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諏訪大社上社御柱祭安全対策実行委員会で曳行部長を務め、8本の御柱の曳行計画づくりに心血を注いだ。「時間厳守」をこれまで以上に強く打ち出す今回。「日没後の曳行は危険が伴う。氏子の安全のため、時間厳守を徹底していく」と力を込める。

上社の候補木を決める仮見立ての前から、曳行部長としての仕事が本格化した。前回の課題を洗い出しながら計画を練り、曳行路に足を運んで安全対策を検討。現在、辰野町内に安置される8本は、月内に曳き出し地点となる茅野市・原村境の「綱置場」に移される。その搬出経路を選定する作業にも関わった。

日没後の曳行は「なんぼ若くても体力が落ちてくる。そこに寒さと暗さが加わり、曳き子の皆さんがけがをする危険も増す」と考える。今回は木落としの開始時間を前倒したほか、穴山大曲り、子之神など要所の「通過時間」を明確に設定、各柱に「必ず達成する」よう求める。

前回は山出し2日目に4本の川越しを予定したが遅延で3本にとどまり、翌3日目の曳行が夜間にずれ込む柱があった。このため、川越し手前の曳行ルートも一部変更。柱に付くV字型のメドデコを取り外す手間をなくし、「1時間近く時間短縮できる工夫をした」とする。

御柱年の生まれ。子どものころ自宅前を流れる宮川の土手を歩いて街道を目指し、曳き子として参加。「将来は自分が柱の近くにいる」と志を抱いた。梃子係、諏訪市消防団第五分団長として曳行、警備の中心的役割を経験。前々回は地元区祭典委員会の会長を務めた。「安全のためにこうしてほしいという裏方の気持ちも分かる」と自負する。

当日は地元豊田・四賀地区の「本宮一」だけでなく、曳行部長として後続の柱にも目を配る。同地区が96年ぶりに担う本宮一。先頭を進む柱として、円滑な曳行に向けても責任を背負うが、「必ず模範となるような曳行をしてくれる」と信頼を寄せる。

「8本ともに時間に追われて大変と思うが、安全が最優先。規律の中で楽しむことが大事。それが一番のご奉仕と思う」。憎まれても恨まれてもいい―と腹をくくる。「曳行部長としての役割を全うする。安全無事に終了し、万歳ができれば最高です」

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