諏訪大社上社本宮の特色紹介 諏訪市公民館公開講座

LINEで送る
Pocket

諏訪市公民館は12日、2月に江戸時代の建造物10棟が国重要文化財に追加指定された同市の諏訪大社上社本宮をテーマにした市民大学公開講座を市文化センターで開いた。文化庁文化財部参事官の上野勝久さんが「重要文化財諏訪大社―文化財建造物の見方」と題し、建築年代に応じた建造物の特色を語った。約100人が熱心に聴いた。

上野さんは2011年度に本宮の建造物を調査し、内容をまとめた報告書が追加指定の足掛かりになった。上野さんは、本宮の建造物は江戸時代後期の1770~1840年代の安永期、文政期、天保期、弘化期に段階的に再整備されたと説明した。

安永期に再建され、追加指定された布橋や文庫は古い形を継承したシンプルな建築形態だが、徐々に時代の好みに合わせて彫刻などに華麗さが求められ、文政期の神楽殿や入口御門に取り入れられたと語った。

その後、1983年に重文指定された幣殿や拝殿などが上棟された天保期に「(社殿再建は)ピークになった」とし、その流れで、続く弘化期に神馬舎や勅願殿が造られた。建造物が近世の本宮の歴史的な変化を表している点に価値があるとした。

上野さんは、建造物が維持保存されることで「江戸時代にどういう形であり、どんな流れで造り上げられたかを次世代に説明できる」と指摘。散逸する可能性がある大社に関する史料の収集、保存を課題に挙げた。

おすすめ情報

PAGE TOP