諏訪考古学の原点語る 清陵中で講演会

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富士見町井戸尻考古館の初代館長を務めた武藤雄六さん=同町=と、諏訪清陵高校地歴部考古班出身の考古学研究者3人による講演会が21日午後2時から清陵高付属中学校で開かれる。いずれも諏訪地方に軸足を置き、先人たちの暮らしぶりや思いを探求する在野の研究者だ。「諏訪考古学の原点―武藤雄六と清陵地歴部の土着考古学」をテーマに4人が対談。地方ならではの考古学研究の意義が語られるほか、それぞれの研究成果も披露される予定だ。

武藤さんは考古学者藤森栄一の直弟子。同町境の井戸尻遺跡と曽利遺跡の保存に力を注ぎ、井戸尻考古館の建設に尽力、館長に就いた。

藤森の、縄文人は農作物を栽培していたとする「縄文農耕論」を支持。考古館敷地内にキビ、アワ、ヒエを栽培し、複製した土器でそれらを調理するなど体験や実験を繰り返した。

退職後もこうした考えは考古館職員に引き継がれ、今でも職員は縄文農耕論の実証に向け調査研究を続けている。

地歴部考古班の3人は元諏訪市美術館長の五味一郎さん=同市=、高島城長の高見俊樹さん=同市=、富士見高校教諭の三上徹也さん=岡谷市=。いずれも同期入学で1年時から考古班員。現在はともに日本考古学協会員となっている。

高校時代には岡谷市の梨久保遺跡や富士見町の井戸尻遺跡、曽利遺跡などの発掘調査に他の高校生とともに参加した。武藤さんとの付き合いはこれまで長く、研究者として一人立ちしてからもたびたびアドバイスを受けていたという。

3人はそれぞれが調査研究を展開。五味さんは、石器の一つ「石匙」が、今でいう草取りがまの一部(先端の刃の部分)の可能性もある―。高見さんは諏訪市の穴場遺跡から見つかった住居跡に着目し、中にあった釣手土器、石棒、石皿の位置などから、ここが祭祀を行った場所―と考える。三上さんは同市の諏訪湖沖から矢じりが多数見つかった曽根遺跡の研究者として知られている。

講演会は諏訪清陵高同窓生らでつくる「三澤勝衛先生記念文庫運営委員会」が主催する。事務局では「地元の人たちがつくり上げてきた考古学の成果を知ってもらい、これからの考古学のあり方を考えてもらえれば」と話す。入場無料だが、「会場や資料の準備のため事前に申し込んでほしい」としている。問い合わせ、申し込みは諏訪清陵高校(電話0266・52・0201)へ。

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